志野 カップ&ソーサー
説明
日常のひとときを、純粋な存在の瞬間に変えるものがあります。
この志野カップ&ソーサーは、今井 眞正の手から生まれました。京都に三代続く陶芸家の家系に生まれ、東京藝術大学で10年間彫刻を学んだのち、土と向き合いました。彫刻家としての素養が、器の形と重みと沈黙に対する稀な感性を育みました。この器に手を触れることは、その哲学を日常に迎え入れることです。
志野の土——白くおおらかで多孔質な日本の陶土——を今井が丁寧に成形し、広島県竹原市の丘に構えられた登り窯(のぼりがま)で焼成されました。登り窯は、傾斜に沿って段状に続く焼成室の中を熱と灰が生き物のように昇っていく、古の薪窯です。炎が最後に決める——ある面を焦がし、ある面を白く染め、絵筆では描けない雲や渚や風景を。このカップの表情は、描かれたものではありません。炎の生きた記憶です。
タイプAは移ろうひとつの風景を体に宿しています。外側には灰がかった乳白の釉薬がところどころ降り積もり、その下の温かな赤い土が透けて見えます。一方の面は熱い琥珀色に輝き、もう一方は灰白のやわらかさをまとう——ひとつの器に二つの顔。ソーサーは冬に凍りついた湖面のような、灰白と茶が筋状に走る底面。
タイプBは内に秘めた対比の器です。外から見れば白釉が広く降り積もり、ほのかな桜色のやわらかさがあります。しかし内側には深いチョコレートと焼けた鉄の色——古い森の秘密の中心のような暗さ。この対比は意図されたものではなく、炎が明かしたものです。
用の美——使うことで生まれる美しさ。それがLife with Kogeiの根底にある哲学です。この志野カップに淹れた朝のお茶は、もう少し違うものになります。指の下の志野土の手触り、器壁を通じてゆっくり伝わる温もり、光の加減で変化する釉薬の色合い——それらすべてが、何気ない所作を気づきの瞬間に変えます。この器は老いません。経年変化します。使い重ねるほどに、より自分のものになっていく——わびさびの美とはそういうものです。
| カップ | 幅 11.5 cm × 奥行 8 cm × 高さ 7.5 cm |
| ソーサー | 幅 14 cm × 奥行 14 cm × 高さ 3 cm |
| 重量 | 0.4 kg |
| 素材 | 志野焼陶磁器、薪窯(登り窯)焼成 |
| 作家 | 今井 眞正 |
| 発送 | 京都より |
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